ミントとトマトの
チキンカレー

2018 June

ミントとトマトのチキンカレーミントとトマトのチキンカレー

インタビュー:丸岡 亜紀

丸岡 亜紀:今月のカレー。トマトベースのチキンカレーにミントを添えた「みんとまカレー」ですか。
ミントとトマトで「みんとま」。ひらがななんですね(笑)

鈴木 貴久:なんなんでしょうね、はじめは普通に…カタカナでやってたんですけど。ひねくれてんのかな、なんか、ちょっと違う風にやりたなるんですよね。

(笑)。でもいっつもネーミング面白いですよね。私、かなりGharさんファンなんで、月替わりもだいぶ頂いてると思うんですけど。食材で「ミント」って珍しい感じがします。

あ~、そうかもしれないですね。あの、カレーの中に入れ込むことはあるんです。コリアンダーとミントとを、一緒にミキサーで回して、それをベースに混ぜるっていう。でも、そない大量に入れることはないんで、普段は馴染んでてあんまり気づかれてないと思います。
今回はカレーの上にポンっと、乗せてます。わかりやすくフレッシュな感じを出したかったんで。

前に出し過ぎるのもどうかと

そうなんですね!カレーの中にも、さっき言ったみたいに溶け込んでるんですか?

いや、それは今回はしてないです。
あんまり、前に出し過ぎるのもどうかと思ったんで。

では、いただきます! あ。ふわっと、ミントのいい香りが。ごはんの上に、別でお野菜乗ってるんですね。ジャガイモと、ナスと、小松菜。食感が違う3種類ですね。

今回、カレー自体の食感が少し寂しかったんで、なんかないかな、と思って。でも、カレーの中に入れてまうと、混じってしまうんで、別で。
どの野菜にするかとか、何種類とかって決めてなかったんですけど、家で5種類くらい作ってみて、どれがいいかな?って試しながら決めた感じです。最終的にこの3種類になりました。

イタアン
っぽい

へぇ~!野菜、何からいこかな…じゃあ、ナスからいってみよう。…あ、美味しい。確かに、ちょっとトマトの酸味があって。ミントのスッと抜ける感じと相まって、爽やか~!!!

ベースは、今回はシンプルです。そんなに奇をてらったわけではないというか。カレー自体は、グレービーっていう、どろっとしたタイプなんですけど。その濃さよりも、酸味の方が強いっていう。
やっぱこう、時期的にもジメジメっとした感じなので。ミントと、トマトも多めにして、食べやすさと爽やかさ、っていうのは考えましたね。
なんか…ちょっとイタリアンっぽいかもしれないです。自分のイメージの中には、「ピザソース」みたいなんもあったりします。

あ~!!イタリア!確かに、イタリアンっぽいです。
ピザソースも、わかる気がする(笑)今までにあんまりない感じですよね。

トマトベースのカレーはよくやるんですけど、トマトベースはこのレシピで、みたいなのはなくて。その都度…毎回イメージとか食材に合わせて変えてますね。なんで、前のトマトベースのカレーとはちょっと違うようにしよう、とは思ってます。そういう意味では、ミント入れたのも初めてですけど、このベースも初めてっちゃ初めてですね。

小松菜、シャキシャキしてて、アクセントになって私めっちゃ好きです。いや~~、美味しい~。

ありがとうございます。

自分の設定が
低く設定してる

定番含め、カレーによって辛さを表す基準の数字が違いますけど、今回の「みんとま」は…1なんですね。

あ、そうですね。でも、なんか、いっつも作って、アルバイトの人たちに食べてもらったりしてて。レッドチリとグリーンチリとブラックペッパーの量を考慮して、1とか2とかを、決めるんですけど。なんか、自分の設定が低く設定してるみたいで。1やと思ってても、周りの人に食べてもらうと、「いや、これもっと2とか3とかちゃいます?!」って言われることもあったり。たまに、メニューでも途中で変わってることもあります。

え!はじめ1やったのにやっぱり2、って?

そうです、そうです。したことありますね。今回のも「これで1ですか?」って言われましたね。

そうなんですね。これは、けっこう食べやすいしマイルドなんで、私は1って感じがしますけど。

あ、1ですよね。よかった。このカレーに関しては、正直、個人的にはもっと辛くしてもいいかなっていうのもあるんですけど。
やっぱり、今回のは食べやすい感じにしよう、っていうコンセプトやったんで。これを3とか4以上とかに設定しちゃうと、苦手な人もいるかなって思って、1にしました。好みであげてもらえればいいかなって。

時期によって、
辛さが全然違うんですよ

辛増し、好みで10まで出来るんですよね。あれって、ひとさじで+1っていう感じで分量を増やしていけるんですか?

あ、そうですね、基本的には、この、なんていうんかな、ティースプーン。これに、どれだけ。っていうので決めてますね。唐辛子の時期によって、辛さが全然違うんですよ。倍くらい変わる時もあります。なので、今やったら、これに半分で+1、みたいな感じで、都度調整してますね。

え!倍も変わるんですか。

はい。

今回のカレー赤いアチャールにも玉ねぎのにもどっちも合いますね。私これもめっちゃ好きです~。玉ねぎ、フリーなのほんとに嬉しい。
前、この赤いアチャールもフリーでテーブルに置いてましたよね。今は別で注文するようになったんですけど、その時、「そりゃそうやわ!いやもうむしろ、今までフリーで出してくれたのがありがとうございます!」て思いましたもん。

そう言ってもらえるのは嬉しいです(笑)

手早い 間を、うまいこと

いつも見てて思うんですけど。手早い。オペレーションがすごいなって思ってるんですけど。

あ~…早く出すっていうのは、気は使ってますね。まあ、たくさん並んでくれてるっていうのもあるし、もうちょい言えば、もっと手順を簡単にして、っていうやり方もあるんでしょうけど。
自分の中で、こう、早く出すのと丁寧にしっかりしたものを出すっていうのの、間を、うまいこと取りたいなっていうのはありますね。

月替わりのカレーを考える時もやっぱり、そういう、手順とか速さも考慮しながら、メニューを作るんですか?

そうですね…やっぱりはじめは、手間をかけたくなるんですよね。でもそれって結構、やりすぎたら、自己満足みたいになってしまうというか。
なので、メニュー考えるときは、いったん手間をかけてかけてそのあとで、削っていくっていう作業をよくしますね。
最初に試作して、あ、これやりすぎやな、これもやりすぎやな、って。引いた後で足すこともありますけど。で、最終的にスッキリした感じでメニューとして落ち着く。っていう。

は~そんな試行錯誤の上に。

はじめは、頭の中とっ散らかったまま、あれもこれもって欲張りすぎて、こう3つくらいやろうとして、なんじゃこれ、みたいなんが出来ることもあります。

多分今年も
8月か9月にやる

月替わりカレーでも、定番的に年一回とか、出してはるのもありますよね。

あ、ありますね。夏でいうとポークビンダルも毎年やってますね。あれも、多分今年も8月か9月にやると思います。。

来月…ではないんですね。

そうですね、ポークビンダルも酸味があるタイプなので。酸味があるのはいっこ飛ばしてやろうと思ってます。

やっぱり、続かないようにしてるんですね。ちなみにアイデアはもうあったり?

いや、まだないんですよ。今月のを出しはじめた翌週くらいから、フワッとは考え始めるんですけど、詰めていったり、考えがまとまるのはいっつもギリギリになりますね。。

どっちもあるんですけど、どっちかっていうと食材ですかね。

それって、ベースのカレーが先に浮かぶのか、使いたい食材が先に浮かぶのか、どっちなんですか?

どっちもあるんですけど、どっちかっていうと食材ですかね。やっぱり、旬のものとか。食材ありきで、じゃあこういう風に組み立てようかな、って考えるのが多いですかね。

なるほど、次のカレーも楽しみですね。毎回のお約束で、今月カレーを一言で言うと、っていうのがあるんですけど。

ああ(笑)。今回は、なんでしょうね。。

サッカー
好き

さっき、イタリア風って言ってたの、しっくりきたんで、イタリア感は入れたいですよね。

カメラマン:イタリア、アズーリの爽やかなんとかとか、鈴木さんが、サッカー好きっていうのにもかけてます。

Gharファンで、鈴木さんファンで、サッカーファンやないとわからないですね(笑)
インタビューありがとうございました。
最後にこのカレーを一言で言うと?

アズーリの爽やかなカレー。

インタビュー:丸岡 亜紀